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雨のシーズンです。各地気象台は次々に梅雨入りを宣言。
日本列島は、北海道を除く各地で、しばらくのあいだ天気予報欄に雨マークが目立つようになります。
「梅雨」の語源は、この頃に梅が熟するからとも、また、黴(カビ)が生じやすい(黴雨=バイウ)からともいわれていますが、
北太平洋高気圧とオホーツク海高気圧とがぶつかってできる「梅雨前線」がもたらすこの雨は、日本の稲作を支える大切な雨です。
雨といえば傘。私たちが今使っている洋傘の原形が渡来したのは幕末の頃。
その色・形が動物のコウモリに似ていたところから、コウモリ傘とも呼ばれるようになりました。
ちなみに、それまでの日本の傘は「蛇の目傘」。時代劇で浪人の武士が張っているあの傘です。
世界平均の約2倍の雨が降る(年間降水量1750ミリ)日本で、傘の年間需要は約7000万本。もちろん世界一です。
ところで、雨の季節は、障害者には憂うつな季節です。雨は、障害者の行動に、様々なかたちでブレーキとして作用してきます。 たとえば、せっかくの階段の手摺りも、雨の日はすべって掴みにくい。 点字ブロックは雨に打たれてわかりにくいし、杖先や足元はずっと不安定な状態のままです。 車椅子は合羽で半濡れになって乗るしかないし、一方、傘をさすのに支障のない聴覚障害者は、今度は傘が手話の邪魔をするという問題に直面する・・・。
それで、障害者が出す結論といえば、結局、「雨の日は外出しないに限る」。これではあまりに悲しすぎはしないでしょうか。
バリアフリーの問題や対策グッズの問題、いずれにしても、障害者がこの季節を、 ♪Let's singin' in the rain...と 唄ったジーン・ケリー(ミュージカル映画『雨に唄えば』)のような心境で迎えられるよう、環境整備が望まれます。
・・・次週のテーマは「映画」です。
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